2024.03.04 体と心を見直す時間|すこやか毎日のタネ VOL.01 よい睡眠の作り方 INDEX 睡眠の質の状況 よい睡眠の作り方 うまく眠りに入る4つのコツ よい睡眠の作り方 理想の寝室チェック 毎朝、「あ〜よく寝た!」と思って起きたいけれど、夜の寝付きがよくなかったり、朝の目覚めがイマイチだったりと、快眠とはなかなか言い難いのではないでしょうか。 睡眠は、人生の約三分の一を費やして生きていく力を蓄える大切な時間です。 睡眠まわりを見直し、睡眠時間の質を上げて気持ちよく一日をスタートしましょう。 睡眠の質の状況 私たちは、一日に約7.5時間、一年間にすると約2737時間もの人生の大切な時間を睡眠に充てています。 それは、人が生きるための力を蓄えたり、脳のメンテナンスに必要なものと考えられているから。しかし、現代人は多忙ということもあり、睡眠の質に問題を感じている人は多いようです。この機会に、あなたの睡眠まわりを見直してみませんか? あなたはこの1ヶ月間に次のようなことが週3回以上ありましたか? 何らかの問題の内訳(多い順) 日中、眠気を感じた 夜間、睡眠途中に目が覚めて困った 睡眠全体の質に満足できなかった 睡眠時間が足りなかった 起きようとする時刻よりも早く目が覚め、それ以上眠れなかった 寝付きに(布団に入ってから眠るまでに要する時間)いつもより時間がかかった うまく眠りに入る4つのコツ 1. 寝る2〜3時間前までに夕食を済ます。 夕食のタイミングは早めを意識しましょう。 食後は胃腸が消化吸収活動を始め、血流も促進されるため眠りが浅くなります。しかも、食べてすぐ横になると胃酸が食道に逆流し「逆流性食道炎」の原因にもなりかねません。 2. 寝る3時間前を目安に徐々に照明を暗く。 夜に強い光を浴びてしまうと、睡眠のリズムが後の方にずれてしまいます。それは、強い光で人を眠くさせるホルモン「メラトニン」の分泌が抑制されるから。間接照明でなるべく光量を抑えて睡眠の準備をしましょう。 3. 入浴後はゆっくりと体温を下げる。 体温が下がる時、人は眠気を感じます。入浴で一時的に体温を上げてから、1時間ほどかけて体を室温に戻すのが良い睡眠につながります。急に体を冷やすと、交感神経が刺激され、目が覚めてしまうので「ゆっくり」がポイント。 4. 入浴後はストレッチで体をほぐす。 体が柔らかくなるお風呂上がりにはストレッチを。体をほぐすと副交感神経が優位になり、心も体もリラックスします。 理想の寝室チェック よい睡眠のためには寝室の環境も大切なポイントです。 ほこりなどにも気を配り、きれいな状態を心がけましょう。 起床時には 目覚めたら仰向けで体を動かす。 目覚めたらそのまま布団の上で、手をグー・パー・グー・パーと動かしたり、足をジタバタしてみましょう。休息状態だった末梢神経に血液が行き渡り、頭も体もすっきりします。 カーテンを開けて日の光を浴びる。 朝の太陽光は体内時計をリセットし、心の安定をはかる物質「セロトニン」の働きを増幅させ脳の活動を整えます。また、太陽光を浴びた約12時間後に夜の眠気を促進する効果もあります。 西多 昌規先生精神科医(医学博士) 早稲田大学・教授 睡眠と脳機能、メンタルヘルス、スポーツについての教育研究や、睡眠障害の外来診療にも従事している。スタンフォード大 学医学部客員講師も務めた 経験もある睡眠医療・研究の エキスパート。
2024.03.04 体と心を見直す時間|すこやか毎日のタネ VOL.01 よい睡眠の作り方 INDEX 睡眠の質の状況 よい睡眠の作り方 うまく眠りに入る4つのコツ よい睡眠の作り方 理想の寝室チェック 毎朝、「あ〜よく寝た!」と思って起きたいけれど、夜の寝付きがよくなかったり、朝の目覚めがイマイチだったりと、快眠とはなかなか言い難いのではないでしょうか。 睡眠は、人生の約三分の一を費やして生きていく力を蓄える大切な時間です。 睡眠まわりを見直し、睡眠時間の質を上げて気持ちよく一日をスタートしましょう。 睡眠の質の状況 私たちは、一日に約7.5時間、一年間にすると約2737時間もの人生の大切な時間を睡眠に充てています。 それは、人が生きるための力を蓄えたり、脳のメンテナンスに必要なものと考えられているから。しかし、現代人は多忙ということもあり、睡眠の質に問題を感じている人は多いようです。この機会に、あなたの睡眠まわりを見直してみませんか? あなたはこの1ヶ月間に次のようなことが週3回以上ありましたか? 何らかの問題の内訳(多い順) 日中、眠気を感じた 夜間、睡眠途中に目が覚めて困った 睡眠全体の質に満足できなかった 睡眠時間が足りなかった 起きようとする時刻よりも早く目が覚め、それ以上眠れなかった 寝付きに(布団に入ってから眠るまでに要する時間)いつもより時間がかかった うまく眠りに入る4つのコツ 1. 寝る2〜3時間前までに夕食を済ます。 夕食のタイミングは早めを意識しましょう。 食後は胃腸が消化吸収活動を始め、血流も促進されるため眠りが浅くなります。しかも、食べてすぐ横になると胃酸が食道に逆流し「逆流性食道炎」の原因にもなりかねません。 2. 寝る3時間前を目安に徐々に照明を暗く。 夜に強い光を浴びてしまうと、睡眠のリズムが後の方にずれてしまいます。それは、強い光で人を眠くさせるホルモン「メラトニン」の分泌が抑制されるから。間接照明でなるべく光量を抑えて睡眠の準備をしましょう。 3. 入浴後はゆっくりと体温を下げる。 体温が下がる時、人は眠気を感じます。入浴で一時的に体温を上げてから、1時間ほどかけて体を室温に戻すのが良い睡眠につながります。急に体を冷やすと、交感神経が刺激され、目が覚めてしまうので「ゆっくり」がポイント。 4. 入浴後はストレッチで体をほぐす。 体が柔らかくなるお風呂上がりにはストレッチを。体をほぐすと副交感神経が優位になり、心も体もリラックスします。 理想の寝室チェック よい睡眠のためには寝室の環境も大切なポイントです。 ほこりなどにも気を配り、きれいな状態を心がけましょう。 起床時には 目覚めたら仰向けで体を動かす。 目覚めたらそのまま布団の上で、手をグー・パー・グー・パーと動かしたり、足をジタバタしてみましょう。休息状態だった末梢神経に血液が行き渡り、頭も体もすっきりします。 カーテンを開けて日の光を浴びる。 朝の太陽光は体内時計をリセットし、心の安定をはかる物質「セロトニン」の働きを増幅させ脳の活動を整えます。また、太陽光を浴びた約12時間後に夜の眠気を促進する効果もあります。 西多 昌規先生精神科医(医学博士) 早稲田大学・教授 睡眠と脳機能、メンタルヘルス、スポーツについての教育研究や、睡眠障害の外来診療にも従事している。スタンフォード大 学医学部客員講師も務めた 経験もある睡眠医療・研究の エキスパート。