2024.09.04 体と心を見直す時間|すこやか毎日のタネ VOL.03 ストレスをためない上手な伝え方講座 INDEX 上手な伝え方 3つのポイント 伝え方のテクニック 自分ばかりが我慢している…。そんな話は聞きたくないのに…。日々の人間関係のなかで、こんな気持ちをもってしまうことありますよね。モヤモヤした気持ちを解消するには、相手に自分の意見を上手に伝えることが大事です。ストレスの少ない人間関係をつくるために伝え方や言葉の選び方を見直してみませんか。 あなたは、相手の話に対して「それは違うのでは?」と思ったとき、「相手に遠慮して自分の意見を言えなかった」り、「関係が悪くなるかもしれないと我慢した」という経験はないでしょうか。「言いづらいから」と伝えることを止めると、わかり合えるチャンスをなくしてしまい、人間関係は余計にこじれやすくなります。 そもそも「言いづらい」と感じる理由は、伝え方を間違うと人間関係が悪くなってしまうという不安からではないでしょうか。伝えないということは、相手はその気持ちに気づかないわけで、いつまでもわかり合えません。しかも、「察してくれてもいいのに」という気持ちも持ち合わせるため、そのことに必要以上に傷つき、「どうせわかってもらえないのだから、言うだけ無駄」とあきらめて、「言わない」ことを繰り返してしまう。伝えるのが苦手な人が陥りやすい「負のスパイラル」です。 日本人は、人に迷惑をかけてはいけないという「他者優先」の文化で育ち、言いたいことを言うのは「わがまま」と考えがちです。しかし、自己主張とわがままは別のもの。人は言葉を使ってこそ、理解し合えるものです。 伝えるのが苦手な人は、我慢をしてしまうせいでストレスがたまりがちです。上手に伝えられるようになるには、普段から自分の考えを身近な人に言葉で伝える習慣づくりをおすすめします。言葉にする機会をたくさん持つことで、伝える力は自然と上達します。「伝え方」が上手になれば、相手とのコミュニケーションが取りやすくなり、ストレスの少ない人間関係を築きやすくなりますよ。 上手な伝え方 3つのポイント point1事実を伝える 伝えたい「事実」を明確に話すことが大切。自分の感情や周りの人の意見などを交えて話してしまうと、相手も感情的に受け止めてしまい、素直に聞き入れにくくなります。 point2シンプルに伝える シンプルに簡潔に話すことで、伝えたい内容がクリアに伝わります。言い訳を加えたり、回りくどく話すと、伝えたいことがよくわからなくなるので逆効果です。 point3穏やかに伝える 相手を責めたり、揉めたりすることが目的ではないと示すためにも、穏やかな雰囲気で話すこと。責めるような表情や口調では、言われているほうも感情的になりがちです。 伝え方のテクニック ポイントは「事実を」「シンプルに」「穏やかに」伝えること。2つのシーンを例に、伝え方のテクニックをお伝えします。 1.職場の人に直してもらいたいところがある時 あなたは勤務先で、業務が滞りがちで周囲から相談がきている部下を指導することになりました。部下はやる気があるタイプなので、気分を害さないように意見を伝えて改善したいと思っています。 ※横スクロールで閲覧いただけます 2.友人から気乗りしないことに誘われた時 あなたが久しぶりにあった友人とカフェで楽しく話していると、全く興味のない集まりに誘われました。友人を傷つけずにうまく断りたいと思っています。 ※横スクロールで閲覧いただけます 人との関わりは時に煩わしくもありますが、必要であり大切なことです。 自身が生きやすくなるために、言葉の選び方や上手な伝え方を考えてみましょう。 大野 萌子先生 一般社団法人 日本メンタルアップ 支援機構 代表理事 公認心理師。産業カウンセラー歴25年。2万人以上の相談実績。多くの官公庁、大手企業、大学などで研修・講演活動を行う。著書およびメディアへの出演・監修多数。
2024.09.04 体と心を見直す時間|すこやか毎日のタネ VOL.03 ストレスをためない上手な伝え方講座 INDEX 上手な伝え方 3つのポイント 伝え方のテクニック 自分ばかりが我慢している…。そんな話は聞きたくないのに…。日々の人間関係のなかで、こんな気持ちをもってしまうことありますよね。モヤモヤした気持ちを解消するには、相手に自分の意見を上手に伝えることが大事です。ストレスの少ない人間関係をつくるために伝え方や言葉の選び方を見直してみませんか。 あなたは、相手の話に対して「それは違うのでは?」と思ったとき、「相手に遠慮して自分の意見を言えなかった」り、「関係が悪くなるかもしれないと我慢した」という経験はないでしょうか。「言いづらいから」と伝えることを止めると、わかり合えるチャンスをなくしてしまい、人間関係は余計にこじれやすくなります。 そもそも「言いづらい」と感じる理由は、伝え方を間違うと人間関係が悪くなってしまうという不安からではないでしょうか。伝えないということは、相手はその気持ちに気づかないわけで、いつまでもわかり合えません。しかも、「察してくれてもいいのに」という気持ちも持ち合わせるため、そのことに必要以上に傷つき、「どうせわかってもらえないのだから、言うだけ無駄」とあきらめて、「言わない」ことを繰り返してしまう。伝えるのが苦手な人が陥りやすい「負のスパイラル」です。 日本人は、人に迷惑をかけてはいけないという「他者優先」の文化で育ち、言いたいことを言うのは「わがまま」と考えがちです。しかし、自己主張とわがままは別のもの。人は言葉を使ってこそ、理解し合えるものです。 伝えるのが苦手な人は、我慢をしてしまうせいでストレスがたまりがちです。上手に伝えられるようになるには、普段から自分の考えを身近な人に言葉で伝える習慣づくりをおすすめします。言葉にする機会をたくさん持つことで、伝える力は自然と上達します。「伝え方」が上手になれば、相手とのコミュニケーションが取りやすくなり、ストレスの少ない人間関係を築きやすくなりますよ。 上手な伝え方 3つのポイント point1事実を伝える 伝えたい「事実」を明確に話すことが大切。自分の感情や周りの人の意見などを交えて話してしまうと、相手も感情的に受け止めてしまい、素直に聞き入れにくくなります。 point2シンプルに伝える シンプルに簡潔に話すことで、伝えたい内容がクリアに伝わります。言い訳を加えたり、回りくどく話すと、伝えたいことがよくわからなくなるので逆効果です。 point3穏やかに伝える 相手を責めたり、揉めたりすることが目的ではないと示すためにも、穏やかな雰囲気で話すこと。責めるような表情や口調では、言われているほうも感情的になりがちです。 伝え方のテクニック ポイントは「事実を」「シンプルに」「穏やかに」伝えること。2つのシーンを例に、伝え方のテクニックをお伝えします。 1.職場の人に直してもらいたいところがある時 あなたは勤務先で、業務が滞りがちで周囲から相談がきている部下を指導することになりました。部下はやる気があるタイプなので、気分を害さないように意見を伝えて改善したいと思っています。 ※横スクロールで閲覧いただけます 2.友人から気乗りしないことに誘われた時 あなたが久しぶりにあった友人とカフェで楽しく話していると、全く興味のない集まりに誘われました。友人を傷つけずにうまく断りたいと思っています。 ※横スクロールで閲覧いただけます 人との関わりは時に煩わしくもありますが、必要であり大切なことです。 自身が生きやすくなるために、言葉の選び方や上手な伝え方を考えてみましょう。 大野 萌子先生 一般社団法人 日本メンタルアップ 支援機構 代表理事 公認心理師。産業カウンセラー歴25年。2万人以上の相談実績。多くの官公庁、大手企業、大学などで研修・講演活動を行う。著書およびメディアへの出演・監修多数。